不動産鑑定には土地勘・相場観は必要か?

「不動産鑑定に土地勘・相場観は必要か?」あるいは「不動産鑑定を依頼するのならば、地元の鑑定士が良いのか?」というのも、よく質問される内容です。

これは、人によって意見の別れるところなのですが、弊社としての考え方をまとめてみたいと思います。

原則:土地勘・相場観はある方が有利

まず、一定の経験を有する不動産鑑定士であれば、まっさらの状態から初めても、その地域の特性や、市場の特性を把握するノウハウは持っています。

ただ、そのためには一定の時間・労力も必要ですので、最初から土地勘・相場観のある地元の鑑定士に頼んだほうが話が早い(成果物納品までの時間等も短縮できる・費用等も軽減できる)という部分はあります。

例外:土地勘・相場観<「物件の特殊性」等の場合も有り

前記の原則に対し、ホテル・大型収益物件等の特殊物件の評価の場合には、「物件の特殊性」への対応能力が土地勘・相場観を上回る場合が有ります(このような趣旨で、県外の物件をご発注いただいている例も有ります)。

また、訴訟関連評価や財務関連評価などに関しては、鑑定評価の常識と訴訟関連評価・税務関連評価での常識が異なっている場合も多いので、同種の評価に慣れているか否かのほうが、土地勘・相場観を有するか否かよりも重要になってきます。

結論:地域への精通度だけでなく、物件の特性や評価スキームに関する精通も考慮すべき

以上をまとめますと、基本的には不動産はドメスティックなものですので、まずはその地域に詳しい不動産鑑定士に依頼するのが一番効率的ということになります。

但し、物件が特殊性を有する場合には、同種物件への精通度に関しても勘案する必要が有ります。

また、訴訟関連評価・税務関連評価の様な特殊スキームの案件に関しては、同種スキームに対する精通度に関しても勘案する必要が有ります。

ですので、不動産鑑定を依頼する際に『地域に対する精通度』だけを重視すると、うまく行かない場合が有りますので、ご注意ください。


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