継続賃料がらみで、是非是非ご協力頂きたいアンケートがございます。
ご存じの通りH26の基準改正で、鑑定評価基準は「圧倒的な私的自治重視」に振れました(「良い・悪い」は別の話にして、「事実」として話です)。
これによって、「安く貸し過ぎたので上げたい」というオーナー側の意向は、地価や賃料水準の下落期における裁判の中では、「賃料増減額請求権無し」として基本通らなくなっているはずです(「諸般の事情」の話はここでは横に置いておいてください。あくまでも【基本】です。)。
ところがどうも、調停・訴訟等で裁判官と話をしていますと、「私的自治を基本とする中での、期間の経過で不相当になった部分についての是正としての賃料増減額請求権」という発想をお持ちでない裁判官も多いように感じます。
そのうち4件で「鑑定評価基準が変わって、その背景の判例・学説もこんな感じで~」という説明が必要でした。
鑑定書にも詳細に書いていたので嘆かわしさを感じたのですが、当事者説得の観点からは、それだけではしんどい感じでした。
ちょっと乱暴な言い方をしますと、
・従前の様に、差額配分法重視で、安ければ上がるのが普通と思っている
・賃料増減額請求権の有無は、鑑定結果で判断している
というイメージでしょうか?
まあ、上記の私的自治重視の発想は、「民法学者だけが言っている」部分もあるのでしょうし、鑑定評価基準の改正などは、裁判官からすると「知ったこっちゃない」のでしょうが…
ただ、H26改正の鑑定評価基準では、【継続賃料=相当賃料】と整理していますので、基準が想定している裁判官の頭の中(私的自治重視の世界)と、現実の裁判官の頭の中が違っているなら、ちょっと考えないといけない必要が有ると思います。
この中で、継続賃料評価を多く担当してらっしゃる先生に、「裁判官の頭の中ってどうなってると感じてらっしゃいますか?」とうアンケートを作成してみました(いわば、裁判官という属性の方々に対する【市場分析】です)。
今回調査は、あくまでもプレ調査的な結果にしかならないとは思うのですが、5通なりでも集まれば話のネタ・次への展開へのスタートにはなるかと存じます。
択一2問のみの簡単なアンケートですので、該当する先生方には是非是非ご協力をお願いできればと存じます。
お忙しい中、お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。